2013.09.03 people

クリエイティブ・ディレクター宮崎真さん

【サイズ感が合う、トリノートのサイズ】

『もう、愛用して20年。
 浮気せず使っている唯一の文具です。』

これまでも他社のダイアリーや、クオバディスでも他のモデルにも浮気しようとしたこともありましたが、このトリノートのサイズが自分に一番合っているんだと思います。例えばもっと大きいものだと重くなるし、サッと持ち出そうとしたときに、アクションとして何かしっくりこない。小さいものだと、僕にはちょっと書き込みにくいし、書けるエリアも少なすぎる。デスクについたら、PCの前にバンと広げて使うんですが、そういう動きの中に、このダイアリーのサイズ感が一番合っているんだと思います。アタマというよりは、むしろカラダの動きにフィットする感じですね。

僕はスケジュールだけでなく、割となんでもダイアリーに書き込むんです。例えばその日のTO DOも直接、時間軸のところに書き込んだり。その日の予定を確認して、空いた時間にやるべきことを書き込んでいって、終わったらチェックを付けて消していく。
あとは1週間の終わりに翌週以降のTO DOを付箋に書き出します。項目としては「WORK」「JOB」「PRIVATE」の3つです。これを金曜日に書き換えて、翌週のダイアリーのメモ欄に貼ります。なので、付箋の外れた前週のメモ欄は常に真っ白なままで残っていきます。

【アナログならではの良さ】

『トリノート、A4サイズのメモパッド、iPhone。
 これが仕事の3点セット』

トリノートでスケジュールとTO DO管理を、メモパッドはアイディア出しや商談時のメモとして、iPhoneをメールチェックや外出先での情報集めに使っています。
デジタルで全てを管理しないのは、慣れというのもありますが、電源を立ち上げてキーボードで打つ、ということに比べて、手書きで書くことの方が圧倒的にアタマの整理ができて、作業も早いから。デジタルではササッと図が描けないでしょ?自分の考えを整理するときも、誰かと話すときも、図や絵にしてみるとすごく理解が深まる。例えば相手の言わんとすることをササッと図にして「それってこういうことですかね?」ってやると、あっという間に話が終わる(笑)。調べ物はデジタルで、クリエイティブはアナログで、というのがもっぱら僕のスタイルです。
あと割と俯瞰して物事を見てしまう性格なので、トリノートみたいに1週間単位で時間を感じられるのは心地いいんですよね。見開きでポンと1週間が見えると、時間を感覚的に把握しやすい。デジタルだと、こういうことがまだできないなあ、と。

僕がクオバディスを使い始めた頃と比べると、今は輸入文具も増えてきてダイアリーの選択肢自体は広がったと思います。ただ、なかにはあまりにも使い方のルールが決められすぎていて使いにくいものがあったり、逆にフォーマットが自由すぎて、不自由を感じたり。自由すぎるフォーマットって、少なくともビジネスの場面では使いにくいですよね。ガイドラインの作り方が、クオバディスはちょうどいいんだと思います。ほどよい決め事があるからこそ、自由に使える。そういうダイアリーなんだと思いますね。

【マイ・ワーキング・スタイル】

『歳とともに、仕事の仕方も時間の使い方も変わっていく。
 自分も10年前とはずいぶん変わりました。』

やっぱり仕事の仕方やポジション、年齢によって時間の使い方も少しずつ変わっていくんだと思います。僕の場合は実作業からディレクションに仕事の重心が移ったこともありますが、10年前に比べてダイアリーに書くことは半分くらいになったかと。
昔はそれこそ寝泊りも会社で、昼間に会社を抜け出してちょっと銭湯に行って戻ってくる(笑)というような生活。オンもオフも関係なし。とにかくノンストップで走っていた時代でしたから、ダイアリーにも予定がぎっしり書きこまれていましたね。まさに、このダイアリーと一緒に走ってきた時間だったかもしれません。

今はというと、手を動かす時間よりも、アタマのなかで考えている時間のほうが、ずっと多い生活です。人とあって、仕事をつくって、会社の明日を考えて。時間の使い方が変わってきたぶん、まるで使うことのなかった土曜と日曜の欄にも、最近は少しだけ予定を書き込むことができるようになりました。

休みの日ですか?そうですね、最近はもっぱら父親役でしょうか。子どもができて、いわば強制的に家で仕事が全くできなくなった(笑)。この歳になって、はじめてオンとオフがきっぱり分かれた生活を送っています。新しいダイアリーが、そろそろ必要かもしれませんね(笑)

宮崎真 profile
クリエイティブ・ディレクター。広告戦略立案からデザイン制作までを手掛けるクリエイティブハウス「モノタイプ」代表取締役
http://www.monotype.co.jp/

広告会社営業 上野研統さん